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業界特別対談 #03

学生時代に自分の目標を定めて
まっすぐ突き進むのが成功のコツ

2.5次元のミュージカルの出演など、俳優として活動する清水さんと、所属プロダクションのチーフマネージャー水谷さんが、これからの業界と専門学校のメリットについて対談しました。

清水 天琴 さん

2000年、千葉県出身。
ジャパン・ミュージックエンターテインメントグループ 株式会社オフィス24所属。
ミュージカルを中心に舞台等で活躍中。
主な出演作に『コードギアス 反逆のルルーシュ 正道に准ずる騎士』『東京リベンジャーズ』『志立彩色学園アイドル科』『悪ノ娘』など。

水谷 智彦 さん

ジャパン・ミュージックエンターテインメントグループ 株式会社オフィス24チーフマネージャー。
同社所属の多くの俳優のマネジメントを対応。

チャンスを掴むにはコミュニケーション能力を磨いておきたい

水谷

最近の清水さんは、ミュージカルで活躍されていますね。

清水

ありがとうございます。
2023年9月から12月にかけて、2.5次元のミュージカル「コードギアス」や「東京リベンジャーズ」にアンサンブルで出演しました。

水谷

俳優の仕事はいかがですか?

清水

ずっと入りたかった世界だったので、毎日がすごく楽しいです!
最近だとミュージカルのカーテンコールで、お客さんが立って拍手を送ってくださったときにすごく感動して、本当にこの世界に入って良かったなと改めて思いました。
大変なことを乗り越えてきたからこその喜びもあると思います。

水谷

その大変さも少し特殊な職業ですよね。

清水

はい。学生時代は与えられたものをこなしていれば良かったのですが、今は目の前の仕事をするだけでなく、自分でオーディションを勝ち取っていかないといけない。
そんなところにプレッシャーを感じます。
でも僕は、そういったハードルを超える作業も楽しんでいますよ。

水谷

ハードルを超えるとき、自分なりに頑張っていることなどありますか?

清水

この業界は運要素も多いですよね。
だから、チャンスが目の前に来たときに掴めるように準備しておかなければと思っています。

水谷

チャンスをものにするためには、技術を磨くことはもちろんですが、実はコミュニケーション能力も重要なんですよ。
オーディションでのやり取りや、現場での振る舞いなど、いろんなところにアンテナを立てて次につながる何かを掴んでほしいです。

清水

僕はあまりグイグイ行くタイプではないのですが、先日のミュージカルではみんなと仲良くなりました。
実は役者の中にFC卒業生がいたので、最初はその方から話して周りと馴染んでいくことができたんですよ。

水谷

なるほど、そういう人脈は専門学校ならではの利点ですよね。

さまざまなエンタメを学んで視野を広げれば、将来の選択肢も広がる

清水

僕はもともと仮面ライダーに憧れてこの業界に入ろうと思ったので、ミュージカルに関わる予定はありませんでした。
でもFCで2年次に行われる中間公演で主演を務めたことがきっかけで、ミュージカルに興味を持つようになりました。
その経験が今につながっているのがありがたいですね。

水谷

さまざまなエンタメの分野を学んで視野を広げるのは、将来の選択肢も広がっていいことですね。
清水くんのような専門学校出身の俳優を見ていると、事務所にすぐに所属するという道もあるなか、学校で勉強してから業界に出ていこうという本気度が伺えて本当にすごいなと感じます。

清水

僕は子どもの頃に俳優を目指すと決めていたので、高校もFC系列の滋慶学園グループに入学したんです。
FCの隣に校舎があって、高校生のときからFCの授業も受けられるんですよ。
そして高校卒業後の進路を考えたとき、まだ業界のことも俳優のなり方もわからなかったので、俳優を本気で目指すならFCで学ぶのがいちばん実現できそうだと思い入学を決めました。

水谷

どの専攻にしたのですか?

清水

映像を学びたかったので総合俳優専攻です。
歌やダンス、演技など、俳優に必要最低限の技術から体のケアまで幅広く学べたので、業界に入ったときに全くの0知識で困るということはなかったです。

水谷

清水くんは技術だけでなく、基本的な礼儀が備わっていますよね。

清水

ありがとうございます。
時間を守ることはもちろん現場での礼儀についても教えていただきました。
あいさつは壁にポスターを貼ってあるほど言われていて体にしみついているので、自然と外でもそういった振る舞いができていたのだと思います。

水谷

あいさつくらい簡単だとか当たり前のことだなどと思われるかもしれませんが、そういう当たり前の事がきちんとできる人って意外と少ないんですよ。
いくら本人に技術があっても、仕事はチャンスを与えられなければ発揮できませんよね。
そのチャンスは「この人を応援したい」と思わせる人となりが大切なんです。
今日明日ではできないことですから、習慣化できているのはとても素晴らしいことなんですよ。

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目標を定めることと自分を客観視することを学生時代にしておこう

清水

今後、業界で活躍するために頑張った方がいいことがあれば教えていただきたいです。

水谷

セルフプロデュースは求められると思います。
SNSが主流な昨今は作品で魅せるというだけでなく、普段からにじみ出る個性にファンがつくので、能動的な発信が必要ですね。
これができる人とできない人とで大きく差が出ると思っています。

清水

事務所目線で、学生のときにしておいた方がいいことはありますか?

水谷

「自分の目標を定めること」と、「自分の良さを客観的に知ること」ですかね。
例えば、学園ドラマに出たいのかミュージカルに出たいのかで、我々のアドバイスも全く変わるんです。
目標が漠然としていて受け身な人へのアドバイスは、どうしても的確ではなくなってしまいます。

清水

確かに目標によってレッスンの内容も、アクションなのか歌なのか、重きを置く場所も変わってきますね。

水谷

色々な事を学び体験できる学生期間の中で、しっかり固められたらいいですよね。

清水

もうひとつの「自分の良さを客観的に知る」のはどうしてですか?

水谷

自分が思う良さと他者から見える良さが必ずしも一致していないということがあるからです。
例えば自分はクール系だと思っていても、周りから見るとかわいい系だったりとか、自分が欠点だと思っている部分が実は魅力だったなどがありますよね。
そういった見え方の差異がアンバランスさを生み、違和感となってしまうので、自分の印象がどう見えているかの答え合わせはした方がいいと思います。
せっかく業界のことをよく知っていて、本音を言える仲間たちがいるのだから、ぜひ学生時代に擦り合わせをしてほしいと思います。

専門学校時代の縁は、夢をスタートさせたあと必ず力になる!

清水

とても勉強になります。
ちなみに水谷さんから僕はどう見えていますか?

水谷

清水くんは歌が歌えてアクションもできる俳優ですが、実はこういった総合力の高い人はほとんどいないのです。
そういう意味ではとても期待しているんですよ。
その一つひとつのレベルを底上げしていってもらえるといいかなと思います。

清水

ありがとうございます!
僕も何でもできる俳優になりたいと思っているので、自分が思う自分とかけ離れていなくて良かったです。
「この人なら大丈夫」と思われる、安定感のある俳優を目指しています。

水谷

ひとつアドバイスをすると、専門学校時代の縁は今後も大切にしてくださいね。
競い合ったり相談できたりする相手がいるとか、帰る場所があるというのは、なかなか貴重なことですよ。

清水

はい、もちろんです!
3年間切磋琢磨してきた仲間たちとは、卒業してからも連絡を取っていて、仲間が活躍していたら自分も負けていられないと燃えますね!
学校は卒業後も、教室を借りてダンスレッスンをするなど、お世話になっています。

水谷

俳優として活動しやすい環境が整っているのは、専門学校に行っていたからこそですね。

清水

そうですね。俳優になった今、想像通りすごく夢が詰まった業界にやりがいを感じています。
卒業後も学校で学んだことを応用していけばいいので、後輩たちもぜひしっかりと学んで来てほしいです。

水谷

専門学校は夢を具現化させるための場所だと思います。
FCに通われる方やこれから入学を検討されている方は、学びの中で仲間の意見を聞きながら自分と向き合ってみてください。
そしてやりたいことを見つけたら、ぜひ一緒にスタートを切りましょう。

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