脚本家は、映画やテレビ番組、アニメなどさまざまな作品の制作現場において脚本を書く職業です。 脚本にはセリフだけでなく登場人物の動作やシーンの状況説明なども詳しく描かれるため、映像作品を作る上でとても重要なものといえます。 今回は「映画の脚本」にフォーカスし、脚本家の仕事内容や映画ならではの特徴、脚本家になるためにどんなスキルが必要なのかをご紹介します。
映画の脚本家ってどんなお仕事?
映画の脚本を書く一般的な流れは次の通りです。 1. 作品の大まかなテーマや話の方向性を決める 2. 決定したテーマに沿って物語のあらすじを考える 3. あらすじを基に、具体的なシーンやセリフを付け足していく 4. 仕上げた脚本を読み返し、映像化できないシーンや無駄なセリフがないかチェックし、必要に応じて削除したり変更したりする 5. 納得のいく仕上がりになるまで、4のプロセスを繰り返す 映画を1つの料理に例えると、脚本家はまるで“料理を完成させるまでのレシピ”を考案する人といえます。 料理人がさまざまな食材や調理法を組み合わせて人々を「美味しい!」と感動させるように、脚本家もさまざまな演出法を駆使して人々の心を動かすストーリーを作り上げるのです。
映画の脚本家ならではの特徴はこれ!
映画やテレビドラマの脚本家は、物語を映像化するための筋書きをするという点では共通しています。 では、映画の脚本家ならではの特徴はどこにあるのでしょうか。それは、作品の視聴対象が誰なのかが大きく関わってきます。 一般的なテレビドラマは、テレビをつけている不特定多数の人々が主な視聴者となるため、“誰が見ても分かりやすい”作品が求められがちです。 また、公共の電波を通じて発信されるものなので、表現方法に一定の制約が生じます。 対して、映画を観るためには劇場に行ったりDVDを手に入れたりする必要があることから、テレビドラマよりも「作品を観たい」という意志を持つ人の割合が多いと考えても不自然ではありません。 そのため、脚本家の独自の表現方法や思いをテレビドラマよりももっと自由に反映させられるといえます。
映画の脚本家になるために必要なスキル
映画の脚本家には、特別な学歴や資格は特に必要ありません。物語を作り上げるための創造力や表現力を持つことが大切です。 このような力は、さまざまな芸術作品に触れたり、読書をしたり、旅に出たりなど、さまざまな経験を通じて養うことができます。 ただし、どんなに素晴らしい物語をイメージできても、それを映像化できなければ映画は完成しません。 映画を作るためには、映像作品に関する正しい知識を身に付け、それを脚本に反映させる力が必要なのです。専門学校に進学し、映像作品を作るためのさまざまなノウハウを習得すれば、映画の脚本家への道に一歩近づくことができます。 実際にプロとして活躍する講師から直接指導を受けることもできるので、学生のうちから感性やセンス、スキルなどを大いに磨くことも可能です。 また、映画の脚本家は時に何百枚もの原稿を書かなくてはなりません。 締め切りまでの限られた時間の中で、最後まで集中して取り組むことのできる粘り強さや、体調管理能力は必須です。
プロの脚本家になり、自分の作品が世に出て多くの人々を感動させることができれば、他の職業では経験できない特別なやりがいを感じらることができます。 映画の脚本家に興味がある方は、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてくださいね。