特殊メイクといえば、SF映画やホラー映画などの作品で活躍している技法というイメージを持つ方が多いと思います。
しかし最近ではCG技術が進歩し、映像の背景や効果などはもちろん、人間の顔つきや体つきまでCGで操作できるようになっています。
このようなCG技術の進歩には感動がありますが、その一方で特殊メイクの仕事が減っていくのでは?という懸念点も無視できません。
CG技術の進歩により、特殊メイクの立場はどのように変化していくのでしょうか?
今回は、特殊メイクの仕事内容や活躍の場などをご紹介します。
CGが活躍する時代での特殊メイクの必要性
映像の世界では、CGの活躍の場は確実に広がっています。実写では作ることができなかった映像もCGがあれば実現可能。
場合によっては、CGのみで映像をつくることもできるようになっています。
しかし、CGを駆使した映像作りには、膨大な時間と予算が必要になります。
そこまでの時間と費用をかけられる会社はそうそうありません。
そこで、今までのように特殊メイクが必要になります。
特殊メイクとCGを合わせることで時間や予算を抑えられる可能性も出てきます。
また、CGのデメリットであるのは重量感が伝わりにくいこと、空気感がないこと、影がリアルでないことなどがありますが、特殊メイクを施した人間が映像に加わることで一気にリアルさが加わります。
CG技術に特殊メイクを取り入れると、映像に立体感や現実味をプラスすることができるのです。
特殊メイクの技術は映像業界以外でも活かせる!
特殊メイクの需要が過去も現在も変わらないことがわかりましたが、映画やテレビドラマ、テレビCMなどの映像業界以外でも活躍の場を広げています。
音楽ライブや舞台演劇のメイク・衣装でも特殊メイクの技術を活かすことができ、アーティストや役者のサポート役として活躍できます。
また、特殊メイクの技術を応用すると、フィギュア作りや義足制作、建物の模型作りなどにも挑戦が可能です。
映像や演劇などの業界だけでなく、さまざまな分野でそのスキルが発揮できるのです。
最近では、高い特殊メイクの技術が世間に認知され、世界を股にかけて活躍する日本人の特殊メイクアップアーティストもいます。
自身の特殊メイク技術を映画や舞台の演出として使うのではなく、自身のアート作品として世界に発信しているのです。
このことからもわかるように、アート・芸術分野でも特殊メイクのスキルを活かすことができます。
特殊メイクは、ビューティーをメインとするメイクアップアーティストとは異なり、顔や体を造形する独特の技術やメイク技術がメインになります。
そのため、造形物を作るラバーやシリコーンなどの素材の勉強をはじめ、型をつくる方法などの知識を身に付けていくことが必要です。
そして、この技術や知識を独学で学ぶのは難しいため、専門学校へと進学するのがおすすめです。
専門学校では映像業界などで実際に活躍しているプロの特殊メイクアップアーティストを講師として招き、実技の授業などを開講しています。
プロの技術を間近で見ることができるので、より特殊メイクへの理解や興味が高まります。
また、専門学校の授業では特殊メイクの基礎はもちろん、体の傷口やゾンビメイク、老人メイクなどの専門的な技術も学びます。
実際に特殊メイク業界へ就職をしたときには、即戦力として活躍することが可能です。
第一線で活躍するプロの特殊メイクアップアーティストになるためにも、ぜひ専門学校への進学を考えてみてください。
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