Interview
カメラマンとして活躍する川村さんに、学生時代の思い出、仕事への取り組み方について語っていただきました。
カメラマン
川村 文乃 さん
Kawamura Ayano
2021年卒業
1999年、静岡県出身。
映画やドラマ、CMの撮影部として活動。
「ファブリーズ」や「ぷっちょ」のCMなどに携わる。
現在、2023公開予定の映画「ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜」に撮影部として参加中。
映画やドラマ、CMの撮影部をしています。 小さい頃から映画を見ることが好きだったので、漠然と映像関係の仕事に就きたいと思っていました。 映画のメイキングや現場写真などで映る技術部の人たちがかっこよく見えて、自分もこんな風になりたいと思って撮影部を目指しました。
この学校の「Wメジャーカリキュラム」に魅力を感じました。未経験で何にでも興味津々だった私にぴったりだなと。技術系の授業以外も、CGや編集を幅広く学ぶことができて良かったです。
様々な授業を受けてから途中で専攻を変えた同期もいました。実際に体験して、自分に合っている、楽しいと感じられる道に行けるのも素敵だと思いました。
同じ夢を持った仲間と毎日を過ごせたことです。好きなものを語り合えることが何より嬉しかったです。
また、不安だった初めての一人暮らしも楽しく過ごせました。卒業してから入った映画の現場でたまたま同期もいて、一緒に仕事をすることもありました。
俳優科の舞台の撮影を経験できたことです。台本を読み込み、欲しい画やカメラワークを仲間たちと話し合って撮影していくのがとても楽しかったです。自分が指示を出し、仲間がドンピシャの画を撮ってくれたときの高揚感は忘れられません。
また産学連携プロジェクトでは、アーティストのフェスやライブ、MVなどのカメラマンをやらせて頂き、今では出来ない貴重な経験ができました。
学校で出会った先輩方や、その人たちが撮った自主制作作品が今の私を作ってくれました。入学したてで何も分からない私に、本当にたくさんのことを教えてくださりました。初めは外の現場に行くことも不安でしたが、先輩に様々なことを教わったおかげで問題なく仕事ができましたね。
また自主制作にも助手として呼んでくださり、撮影現場の楽しさもそこで知りました。いつも真剣に楽しそうに撮影している姿はかっこよくて、私もそうなりたいと思うようになりました。
履歴書を量産して色々な会社に出していました。選択肢を増やしたかったので。
入社の決め手はフィルムカメラを唯一扱っている機材屋だったからです。最近はデジタル撮影がほとんどですが、「フィルム扱えます!」と言えるのがかっこいいと思ってます(笑)「フィルムの現場があったら呼ぶね」と言ってもらえるのも嬉しいです。
ただ学校と違い、自分で学んでいかなければいけないので、入りたての頃は何をどう勉強したらいいのか分からず苦労しました。
Netflix『ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜』はフリーランスになって初めての現場でした。
期間が長くて規模も大きい作品で、4車線道路を封鎖して大量のゾンビを走らせたり、広場に新宿の街並みを再現した巨大なセットが作られたり、毎日が面白かったです。
大変なことも多い現場でしたが、終わった時の達成感は号泣ものでした。たくさんの人に見てもらいたいです。
幸い、特にコロナ禍で活動に支障が出ることはありませんでした。
「早く丁寧に」チーフによく言われていた言葉です。私たちの仕事は教えれば子どもでもある程度できる。それを、迅速に完璧にやるのがプロだと教えてもらいました。
ただそれだけだと疲れてしまうので、最近は、効率よく完璧な仕事を楽しくできるよう心がけています。大変な現場はたくさんあります。
その中で常に学ぶ姿勢を持ち、自分の楽しみを見つけられる人はこの業界に向いてると思います。
皆が知っているような有名な映画のフォーカスマンをやりたいです。たくさんのセカンドのかっこいい背中を見てきました。
いつか私もそんな風になりたいと思って、今はサードの仕事を頑張っています!