Interview
俳優として活躍する塚越さんに、学生時代の思い出、役者としての仕事への取り組み方について語っていただきました。
俳優
塚越 靖誠 さん
Tsukagoshi Yasunari
2015年卒業
1993年、千葉県出身。
株式会社ジャパンアクションエンタープライズ所属。
テレビや映画を主軸にアクション俳優として活躍する。
近年は『仮面ライダーリバイス』や『スーパー戦闘 純烈ジャー 追い焚き☆御免』など多数の作品に出演。
バラエティ番組で時代殺陣披露のコーナーがあり、その時にスタントマンが階段から転がり落ちるのを見て、アクション業界に興味を持ちました。
業界へ入ることは家族に反対されていましたが諦めきれず、アクションが学べて且つ認可校の専門学校を探していた時にこの学校を見つけました。
長い稽古期間を経て本番を迎える舞台制作です。それぞれに失敗も成功もありますが、観に来てくれたお客様の拍手や笑顔に感動し、プロになるという夢をさらに押してもらえた気がします。
江戸川区役所の産業振興課と商店街連合会と共に制作した「エドレンジャー」というご当地ヒーロープロジェクトです。脚本やイベントに使う音源など1から自分たちで考えて行えたのはとてもいい経験になりました。
その活動がJESC奨励賞(在学中の産学連携プロジェクト活動を通して、独創性が高く、将来の活躍が期待される研究や制作に対して選考され、滋慶教育科学研究所より奨励賞が授与をされる)の候補に選ばれ、業界の方へプレゼンをさせていただけたことも自分の中では大きな出来事です。
先輩の存在です。自分より1年、2年しか学んでる期間は変わらないのですが技術の差を感じたのを覚えています。1年後、2年後にここまでは出来るようにしなきゃいけないという目標になっていたと思います。
自分を変えた大きな出来事は怪我です。仕事中に大怪我をして主役を降板し1年以上仕事を休みました。
療養中、早く現場に戻りたい気持ちとなかなか良くならない体とのギャップに何度も心が折れそうになりましたが、先輩たちからの「待ってるからゆっくり治せ」という言葉に救われ現場復帰までリハビリ等に専念できました。
コロナ禍は少しの自粛期間はありましたが、撮影はほとんど止まることなく行われていたと思います。
逆に舞台は中止になるケースが多かったですね。学びになったこととしては、エンタメが必要とされていることを強く実感したことです。
『おうち時間』という言葉ができて、家での生活を楽しむ時代になり、映像作品の需要が増えて現場の忙しさも増した気がします。緊急事態宣言解除後には、舞台やイベントなども行われるようになり、お客様の喜ぶ顔をみて改めてこの仕事、業界の必要性を感じました。
「冷静さ」です。俳優の現場はカメラのアングルや監督からの指示がその場その場で要求されます。アクションの現場はそれと同時に危険も伴ってくるので物事を早く理解して判断できるように冷静さは常に意識しています。
それと「楽しむこと」です。大変な仕事ではありますが、見てくれる人たちに楽しんでもらうには、自分が楽しみながらやることが1番だと思っています。
業界がもっと活発になるように、その一役を担うことです。みんなが憧れる仕事にしていきたいと考えているので僕自身がプレイヤーとしてもっと作品に関わると同時に、人に仕事を提供できるような現場を作ることにも力を入れていきたいです。
スポーツが苦手だった自分が、今は体を使う仕事をしています。諦めずに努力し続ければ絶対夢は叶います。最初はただの1人の夢かもしれませんが、続けていれば応援してくれる人が出て来て、いつしかみんなの希望に変わっていきます。
まずは一歩を踏み出すことが大事です。みんなと一緒に仕事できる日を楽しみに、僕も頑張ります。