Interview
俳優として活躍する大槻さんに、学生時代の思い出、役者としての仕事への取り組み方について語っていただきました。
俳優
大槻 響 さん
Otsuki Hibiki
2017年卒業
1995年生まれ。
スタントチーム Gocoo所属。
映画やテレビ、イベント、CMを中心に活動。
最近の出演作品として、2023年1月27日公開の東映70周年映画、木村拓哉主演「レジェンド&バタフライ」に女騎馬隊にて出演。
幼い頃からクラシックバレエをやっていて、舞台に立って踊ることが好きだったのでその延長でお芝居をすることに興味を持つようになりました。
進学当初は劇団四季に行こうと考えていたため、元劇団四季で活動していた方が講師をされていることと、映像と舞台の勉強ができることが決め手でした。
HAT(学内のアクションサークル)での活動ですね。アクションに興味を持ち始めて、もっとアクションの練習をしたいと思って入りました。屋外でのヒーローショーや映画・ドラマの撮影にも関わらせていただきました。
ご当地ヒーローの『横浜見聞伝スタージャン』のドラマ撮影です。
撮影のイロハも分からずに参加した作品でしたので、今思うと上手くできず悔しかった部分もありますが、その時の経験から今も関わらせていただく作品には敬意を持って、一生懸命参加させてもらっています。
アクション指導をしてくださったGocooの講師の方々です。Gocooの方々に出会っていなければスタントマンを目指していなかったと思います。
Gocooの方々のスタント、アクションには華があって観ていてワクワクします。お芝居にも力を入れていらっしゃって、作品を蔑ろにしないところにとても好感が持てました。
スタントマンの仕事は表舞台に立っていることよりも裏方仕事の方が多く、撮影に入る際には台本を読み込んで衣装部や美術部・小道具などはもちろん、監督など演出部とも話し合って作品を作っていきます。
撮影が始まる前にどれだけ準備できるかが重要だと学びました。
まだ公開前でお伝えすることができませんが間違いなく今年関わった映画ですね。今年の1月から原作と台本を読み込み半年以上かけて作品に向き合ってきました。
人生で初めての「主役の吹き替え」で、作品作りから撮影までずっと関わらせていただいたのも映画では初めてだったのでとても緊張しました。
苦労した分公開が楽しみな作品です。
アクションは基本的に「パーソナルスペース」を守って仕事をすることができないので、スタントマンたちはトレーニングやリハーサルもマスクをしたまま、テスト直前まで気を遣って行っています。私もマスクは極力外さずに、休憩の時等は人との距離を保っていました。
クラスターが起こって撮影が止まらないように、出来るだけ周りと協力することが大事です。
スタントマンも時には「役者」として他の方々と同じ空間にいることがあります。その時はスタントマン、エキストラ、俳優などの枠を取っ払ってそのシーンを生きるようにしています。
スタントマンだとどうしても人よりも気にしなくてはいけないことも沢山あるのですが、カメラが回ったら忘れるようにしていますね。
1人でも現場を任せてもらえるようになればもっと色々な事にも挑戦できるし、もっと沢山の人と関われるようになるのかなと思っています。
それまでにちょっとずつステップアップしていきたいと思います。
ありがたいことに一流の方々と仕事させていただくことが多く、毎回思い知らされるのですが、一流と呼ばれる方々は全てのことを完璧にしてきます。
求められていることがわかるからだと思います。役を完璧にするために費やす時間も惜しみません。
在学中からもらった役には全力で向き合ってみてください!