テレビや映画、舞台などの現場で働く職業の1つに美術スタッフが挙げられます。
美術スタッフは、舞台装置や撮影に使われる大道具、小道具などを作り出す仕事です。
このような道具は番組や作品の世界観を印象付ける重要な役割を持つため、美術スタッフには優れた技術やデザインセンスが問われます。
美術スタッフとして活躍するために必要なスキルはいくつかありますが、中でも「デッサン力」は絶対に欠かすことができない能力です。
今回は、美術スタッフにデッサン力が必要な理由やデッサン力を鍛えるための練習方法をご紹介します。
美術スタッフにデッサン力が必要な理由
美術スタッフが手掛ける道具は、小物だけでなく大型のセットなどさまざまです。
美術スタッフは、ディレクターや演出家による演出プランを基に、番組や作品のイメージに合う美術セットを企画します。
美術セットには市販のものを使うこともありますが、自分の手でゼロから作り出すことも多いため、まずは正確な設計図を描く必要があります。
そこで役に立つのが優れたデッサン力です。自分が作りたいものをイメージし、それを正確に絵に書き出すことができれば、物づくりをスムーズに進めることができます。
美術スタッフの仕事に生かせるデッサン力の鍛え方
初めはシンプルな形のもので練習する
早く上達したいからといって、複雑な形のもののデッサンに挑戦しようとしても、なかなか上手くはいかないものです。
デッサンを上達させるためには、初めは簡単な形のもので構いません。
とにかく繰り返し練習することがポイントです。
まずは、ティッシュの箱やボールなど、形が単純なものを立体的に書けるようになることを目指します。
繰り返し練習することで、次第にフリーハンドでも立体的なデッサンが描けるようになりますよ。
2次元ではなく3次元のものをデッサンする
デッサンの練習をする際には、写真や絵などの2次元のものではなく、実物を対象物にすることをおすすめします。
2次元のものは、どの角度から観察しても平面上でしか情報を受け取ることができません。3次元のものはさまざまな角度から観察することでより多くの情報を得られます。
その結果、より多くの対象物の特徴をとらえることができ、リアルなデッサン力が身につくのです。
美術スタッフになるために必要な免許や学歴は特にありません。しかし、物づくりに関する高い技術力やセンスが求められる職業です。
美術スタッフを志し、美大や専門学校、美術系のスクールで腕を磨く人も多いといわれています。
専門学校では、美術スタッフに必要な知識や技術を身に着けることはもちろん、テレビや映画、舞台の現場で役に立つ専門的なノウハウを学ぶこともできますよ。
美術スタッフの仕事に興味のある方は、今回ご紹介した内容をぜひ参考にしてみてくださいね。
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